渦男のジャズ道場

八王子の音楽教室ミュージックサロンア・ミューズのサックス講師 網 渦男のブログです。 サックスに関すること、ジャズに関することなどをまとめております。(旧さきこら)

2016年05月

実は私自身、2011年に脳卒中になるまでは、
アドリブは覚えて蓄積したフレーズを元に感覚的にやっておりました。
『頭に浮かんでくるフレーズを演奏していただけ』なんですよね。

しかしそれでは『頭にフレーズが浮かんでこない人』には
アドリブをマスターする方法をレッスンできないんですよね。
それは私の悩みでもありました。

それまでは鼻歌でもフレーズが浮かんでこない方々に対しては、
『たくさん偉大なジャズマンの演奏を聴いて感性を養ってください』
と言うしかなかったのです。

自分の中でどうしてフレーズが頭に浮かんで出来るのか
実は自分が一番理解していなかったのです。

そして今度は、私自身が脳卒中になって『右脳』を損傷し、
以前のようにフレーズが浮かんでこなくなってしまいました。
感覚でアドリブが出来なくなってしまったのです。

これはジャズプレイヤーとしてもサックス講師としても致命的でした。
しかし、かのウェイン・ショーターから『Never,never,never,Give Up!』
と励まして頂いた私としてはあきらめるわけにはいきません。

それで試行錯誤の末、考案したのが
私が著書『ジャズ道場』で提案している
『コマンド式フレーズ生成法』です。

脳科学の話をします。
右脳は様々な要素を全体的にざっくり把握し、
抽象的にデザインするようです。
右脳を損傷して初めて解りました。

以前私はあるコードに直面すると、
そのコードの構成音やアベイラブルスケールを前提にしながら
自由にメロディーラインを漠然とイメージしてプレイすれば,
結果的に筋肉が記憶したフレーズを再生できておりました。

まるでGoogleに検索ワードにコードネームを打ち込むと
そのコードに使用可能なフレーズがいくつかヒットして
その中から最適なものを瞬時に選ぶかのように
アドリブをしていたのです。

その際の適合処理は左脳のデータバンクとそれに紐づいた
(恐らくは吹きやすい簡単で慣れているやつを)
筋肉記憶が勝手に判断し、
微調整、エディットして再現していた訳です。
主導権は右脳でした。

今考えると結構無責任ですし、
新しいものはあまり生み出せませんよね?
筋肉の記憶ですから(笑)

しかしそのスーパーコンピューターである右脳の
『ガラガラポン』の過程に不具合が生じてしまったから大変です。
左脳という前時代の町工場にその作業をやらせなければならない(笑)。

左脳はシリアル(連続)思考なので、
その分厳密で間違えは少ないのですが、
計算速度は右脳に比べ極めて遅いのです(笑)。

どうすれば間に合うか?
リアルタイムではテンポ120なら
1小節は2秒です。

高速でフレーズを組み立てるにしても
シンプルなものにしないと間に合いません。
絶対に必要な音を厳選し、効果的に演奏しないと、
フレーズが幼稚になってしまいます。

例えば今までは
『ほろ苦い過去の記憶』というイメージを表現するのに、
以前は漠然とそう思っただけでそんなフレーズが浮かんできました。
それは恐らくは誰かがプレイしたもので、私が『ほろ苦い過去の記憶っぽい』と
名前を付けて保存したフォルダに入っていたフレーズです。


しかし今はそれが瞬時に取り出せないので
『ほろ苦い』サウンド、『過去』を想起させるサウンド、
そして『記憶』とはどんな記憶か?
を実際の音に変換して組み立てなければなりません。

この本来は時間をかけて作曲するような行為を
町工場で一瞬でやる為には新たなシステムの構築が必要です。

頭の中の膨大な過去のジャズの名演のデータバンクの中から
『ほろ苦い』ものを検索し、それらを分析して共通項を見出し、
何が『ほろ苦い』と感じさせているのか?
その特徴、要素を突き止め知っていなければなりません。
それは『過去』や『記憶』に対してもそうです。

『ほろ苦い』を表現するのは
マイナーコードの時か?7thコードの時なのか?
そしてそのコードの9thか?11thか?はたまた13thか?
何拍くらいがほろ苦いく、何拍以上は苦々しくなってしまうのか?(笑)
同様に『過去』は何度の音か?上昇形か?下降形か?
『記憶』はどんな景色でどんなストーリーか?
会話で表現されるのか?ナレーションのような語りなのか?
順番に決めて組み立てなければなりません。

ビバップであれば備蓄したフレーズを再生すればよいでしょう。
しかし、何か抽象的なことを表現しようとすれば
音がパラメータとしてどのような共通のイメージを伝えうるのか?
果たして本当にそんなものが定義できるのか?(笑)

左脳を右脳化する情報化革命の作業です。
この研究は私のインプロヴィゼイションに
新たな可能性を見出しただけでなく、結果的に先に述べた
『頭にフレーズが浮かんでこない人』のための
アドリブマスターのレッスン法に多いに役立ったのです。
この方法によってそのような人々が
アドリブができる方法が見出せただけでなく、
この訓練により『頭にフレーズが浮かんで来るように』
なったのです。
脳卒中はまさにプレイヤーとしての私にとっても
講師としての私にとっても
『ギフト』となったのでした。
その『ギフト』はこちらから受け取ることができます(笑)。→教材ページ


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5/17大野俊三ジャズアカデミー東京校(第1回)が開催されました。
その内容を以下に簡単にまとめてみようと思います。
()は私の補足

【David氏のコメントから】

 インプロヴィゼイションには2つの道がある。

1つは耳を頼りにメロディーを紡いでいく方法。
 もう1つはセオリー(理論)に基づいてメロディーを構築する方法である。

前者は思いがけないフレーズを導き出す瞬間がある。
後者は勉強と練習が必要である。
(David氏は前者を好む)

後者のスキルを磨くために
『コードスケール』(アベイラブルスケール)を知る必要がある。
ダイアトニックの各モードの他にもコンディミやオルタードなども
積極的に興味を持って吸収するべきだ。
その作業は退屈で面倒なことではなく新たな世界を知る興味深い経験だ。

様々なスケールのキャラクターを熟知、探求するべきである。
また1つのスケールでも限りないフレーズを構築できる。
B.B.キング はペンタトニックやブルーススケールだけで
たくさんのフレーズを生み出すことができる。
 
ペダルノートを使ってそれぞれ5分位ずつそのスケールで
インプロヴィゼイションをブレインダンプするように繰り返す。
 
できればCイオ二アン→Cリディアン→Cミクソリディアンのように
1音ずつ音を変えながらその違いを感じ、使い分けられるように。
(私のレッスンで言う所のモード7兄弟練習の事。
例えばJazzが好き→Jazzを好き→Jazzは好き→Jazzが好きだったのように
ニュアンスの違いを理解する事が大事である)

前者のアプローチのために耳を鍛えるにはコードを何度もプレイすることだ。
(私のレッスンで言う所のコードシークエンストレーニング)
 
それによりコードの色彩感や機能(SD、D、Tなど)を感覚で把握することができる。
(例えばDm7/G7/CにおいてアベイラブルはDドリアンGミクソリディアンCイオニアン
となり、Cメジャー1発であるがドミナントモーションしていることを意識することで
音のつながり方にターゲットが生じ、フレーズにグルーヴやエネルギーが生まれる)

【大野俊三氏の助言から】
 
自分が作曲した曲もそのコードでアベイラブルスケールを何度もプレイして研究して
サウンドに慣れ、アイデアも研究している。
(私のレッスンで言う所のスケールシークエンストレーニング)

※ここで私が枯葉のサビのDペダル(よくあるやつ)でお二人にいろいろなスケールで
アプローチをする例を示して欲しいとお願いしたが時間の関係上できなかった。

概略はこのような感じであるが私も撮影等しながらであったのと
メモを紛失してしまったので(笑)抜けているところがあると思います。
まあ、全部紹介してしまうと有料の意味が無くなりますので、
David氏のジョンスコのくだりや大野氏の珠玉のコメントは
あえて自主規制させていただきました(笑)。

私のレッスンを受けている人、受けていた人は容易に理解できたのではないかと思います。
 
結局はまずはダイアトニックの世界を良く知ること
(私の教本ジャズ道場の初級篇)
 
次にコンディミやオルタードなどの特殊なスケールの世界を知ること
(私の教本ジャズ道場の中級篇)
 
という順序でインプロヴィゼイションを身に着けると言うことだと思います。
早道はないので地道にかつ、楽しみながらやると言うことだと思います。

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