前回の投稿の最後に『日本語がきちんと話せて』と書きましたが、
その理由はアドリブの習得と言語の習得は非常に似ているからです。
この考えにはプロのジャズマンは100%同意するでしょう。


レッスンを受けている人であっても独学の人であっても、
ジャズのアドリブを学んでいる人の中には、
ツーファイブフレーズなどの『Lick』を覚えなければアドリブは出来ない
と頑なに思い込んでいる人がいます。

私の教室に来た生徒さんにもおりました。
『何百もフレーズ覚えないとジャズってできないんですよね?』
と聞かれたのです。
私はこう聞き返しました。
『○○さんは日本語を話せるように為に何百も文章を覚えましたか?』
皆さんはいかがでしょうか?

恐らくは赤ちゃんの頃から、まずは簡単な『単語』を覚え、
やがてそれを『状況に応じて』使い始め、
さらにそれらの単語を『組み合わせて』使い始め、
段々と長い文章を使いこなせるようになったのではないでしょうか?

けれども、巷に氾濫するジャズの教本はどうでしょう?
理論書があり、フレーズ集があり、
1コーラス丸々完成品が記載されている『参考(模範)ソロ集』があり、
偉大なジャズマンのソロコピー集があるだけです。

理論書は文法書に当たります。
これだけでは言語はマスターできません。英語の授業がそうでした。
物事の構造仕組み、ルールを学ぶ事は必要ですが
それだけでは充分条件にはなりません。

フレーズ集は英語の例文、構文集になります。
テストで覚えれば点は取れますが、テストが終れば忘れます。
覚える事に意義があり、使うためには意義を感じられないので
テストが終れば脳は記憶を削除します。

模範ソロ集やソロコピー集は
エッセイや文学作品に当たるでしょう。
感銘を受けたり、感動したりしますが、
分析して研究しないと身になりません。
そのまま転用、流用したら単なるパクリです。
オマージュだ。リスペクトだと開き直っても構いませんが(笑)

このような英語教育を受けたから
このような教本しか出版されていないのか否かは解りませんが、
このような教育でも独学で英語をマスターできた人は
現状のアドリブ教本でもアドリブをマスターできるでしょう。
でも多くの日本人が英会話をマスター出来なかったように、
教本の氾濫の割りにアドリブ挫折者が多いと言うのが現状でしょう。

皆さん、早くそこに気がつきましょう。
もう教本コレクターになる必要はありません。
当たり前の、本来在るべきやり方でアドリブを習得しましょう。

古来、日本人は大陸に渡り中国や朝鮮の言語を学び、
建築や社会制度などを輸入してきました。
日本人も言語能力は本来は素晴らしいはずなのです。

日本人はさらに漢字、平仮名、カタカナを巧みに使い分けております。
『音楽』と言う字を見ただけで
『音を楽しむ』とか『おと、オン、ね』と『たのしい、ガク、ラク』とか
という付加情報も容易に連想できます。
『CM7』を見て『ド、ミ、ソ、シ』や『ドレミファソラシド』を
連想する事くらいは訓練すれば可能でしょう。

このような音に対する情報を『音読み』と『訓読み』のように
『スケール』や『コード』といった要素に分けて整理し、
インプットしていけば、今ある貴方の言語中枢をそのまま使って、
アドリブが可能になるのです。
左脳の記憶によってのみやろうとするから
英語もアドリブも出来ないのです。

今から『カッコイイけど意味の解らないツーファイブフレーズ』を
何百も覚える必要はありません。
SVOの文法のように『スケール』や『コード』と言う単語を使って
文章を作っていけば良いのです。

その方法を私は
『コマンド式フレーズ生成法』略して『コマンドメソッド』として
レッスンでも使い、教本でも紹介しております。

これまでの著作の内容についてのご質問をよく頂くので
以下に簡単に紹介させていただきます。

【初心者向け】→スケールやコードから学びたい
『初めてのアドリブVol.1』
https://goo.gl/KW2tm7

『ジャズ道場 初級篇』
http://www.a-muse.jp/textbook/#dojo

『おジャズのおケイコ』(マンガ)
http://www.a-muse.jp/textbook/#ojazz

【中級者向け】→ダイアトニックな曲ならアドリブ可能
『初めてのアドリブVol.2』
https://goo.gl/2i1Ss6

『ジャズ道場 中級篇』
http://www.a-muse.jp/textbook/#dojo

『ジャズアドリブドリル』
http://www.a-muse.jp/textbook/#drill

【中の上級者向け】→アドリブのマンネリを打破したい
『初めてのアドリブVol.3』
https://goo.gl/kyh12T

『スタンダードコレクション』
http://www.a-muse.jp/textbook/#collection