レッスンをしていて
『サンボーンみたいになりたい』
『ギャレットみたいな音に憧れる』
『コニッツみたいな音出せますか?』
などのリクエストを頂くことがあります。

その答えとしては
①『いや~そりゃ本人じゃないし、アマチュアには無理だよ』
②『音ってのは骨格とか口の中とか個人差だから天性のものだよ』
③『同じマウスピースを使えば近づくんじゃないかな』
④『ジャズってのはオリジナリティだからモノマネは止めなさい』
などいろんなことをいう講師がいるでしょう。

私の教室の講師としては①~④なら100点満点中40点です。
当たってるけど不充分(50点)でも誤解を招く(-10)からです。
①②は実際いるじゃないですか。そっくりな音の人。
90年代頃は国内も海外もサンボーンとブレッカーみたいな人たくさんいましたよね。
メタルのハイバッフル系マウスピースの音がトレンドでした。
2000年以降はギャレットとかマークターナー、ロヴァーノみたいな
ラバーのモコモコ癒し系、もしくは内省的知的系?みたいな人、増えました。
聴いてる人は『IQ高くね?』と感じます。あーゆー音。
ある程度は音ってモノマネできるんですよ。
その方法として③はありえます。1つの方法、可能性ですね。
でも、違うマウスピースでも音は近づけられると思います。

下の動画の2:00~を見てください。
実はこの頃は脳卒中の後遺症で顔面マヒのため被り物をしてる
関係で声がこもって聞き取りづらく、申し訳ありません。



いかがでしたでしょうか?(笑)
似ているかは微妙かも知れませんが、
音色はマウスピースが同じでも『ある程度』は変えられるのです。
因みに私のアルトの本来の音はこんな感じです。



因みにこの頃のマウスピースはGbyメイヤーの7くらいだったと思います。
私は元々テナー吹きなのでアルトはマウスピースなんでもいいのです(笑)
因みの因みにテナーはこちら↓(冒頭フラジオのGを外しているのはご愛嬌)



さて本題に戻って
④はマインド的には正解かも知れませんが(笑)、
レッスン業務を担当する講師の言葉としては?です。
特にウチの教室『ア・ミューズ』のコンセプトは
ただ楽器の奏法を教えるテキスト消化型の音楽教室のレッスンでもなく、
プロミュージシャンがやる『徒弟制度』でもありません。

その人の夢を叶えるコンシェルジュ、アドバイザー、プロデューサー。
つまりサービス業なのです。
『お客様の要望に応える』のが前提。
しかも『自分のスタイル』なんて環境的にも体格的にも恵まれない
我々日本人が元々持っているでしょうか?解りません。

私自身は『スタイル』とは模倣からスタートすると思います。
以前、あるプロジャズミュージシャンに
『模倣する事を生徒に教えるなんて貴方の生徒さんはかわいそうね』
と言われましたが、パーカー以降、みんなパーカーを模倣し、
ジャズを発展させ、自分のスタイルを身に着けたのではないでしょうか?
マクリーンもハンク・ジョーンズもウッズもそう言ってます。
模倣で終らなければ良いのだと思います。
勿論、模倣でずっと満足するのならそれでよいでしょう。
アマチュアでもプロでも。
音楽は自分の為にやるものです。
他人にどういわれようとよいのですよ。

私の学生時代からの模倣遍歴はこんな感じです。
S.Getz→1年で挫折。あんな美しい音無理!

M.Brecker→先輩にSTEPSのビデオで洗脳されるが秒速で挫折。

D.Goedon→Breckerがインタビューで『デクスターのように吹きたい』と言っていたから
でも聴いたら『全然ちゃうやんけ!』と断念。

S.Rollins→今さらサキコロを聴いて『かっけー』ではまる。ヘビロテへ。

J.Coltrane→一応Rollins聴いたので。でも愛聴したが模倣は余りしなかった。

H.Mobley→ツーファイブフレーズ覚える為。

S.Stitt→ツーファイブフレーズ覚える為。

G.Ammonds→Stittより音色が好き!

Rahsaan R.Kirk→Ammondsより音色が好き!

B.Berg→Breckerからの~

B.Mintzer→B.Bergからの~

S.Grossman→学生テナー吹きの最終到達地点(笑)

他にも挙げ切れないくらい色んな人をコピーし、
模倣、分析、研究しましたがすぐに飽きた切り替えた人はかなり省きました。
こういう作業(修行?)によって自分というフィルターに
憧れて模倣によって手に入れた部分、
憧れて模倣したけど手に入ら無かった部分、
憧れてないけど影響を受けて身に付いてしまった部分が
残ったりスルーしたりします。
この残りカスが私は『スタイル』だと思っています。
人間が鳥を見て大空を舞う姿に憧れ、
模倣しなかったら飛行機は発明されていないでしょう。
模倣は大事なのです。


さて話を戻して、
マウスピースの変更無しで音色の模倣はいかにして為し得るか?
長くなったので即答すると『イントネーション』です。
『シラブル』と言っても良いでしょう。
イントネーション、シラブルに関してはまたの機会に
無料で公開するか?有料コンテンツとして出すか?
考え中(笑)